パチンコとスロット、どっちが勝てるのか。自分も10年以上ホールに通いながら、ずっとこの問いを検索していました。出てくるのは「還元率はパチンコが83.7%でパチスロが86.1%」「時給で比べるとこっち」という数字ばかりで、どこから出た数字なのかは書かれていません。
そこで今回は、出典が確実に辿れるものだけで比較しました。遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則(昭和60年国家公安委員会規則第4号)の条文、警察庁の解釈基準通知、風営法施行規則、公的統計だけです。攻略法も立ち回りも書きません。
条文を並べて出てきた答えは、たぶん期待されているものとは違います。規則は「どちらが勝てるか」を決めていませんでした。決めていたのは、振れ幅だけでした。
負けが給料や生活費に食い込み始めたら、それはもう台の問題ではなく、お金の側の問題です。
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パチンコとスロット、どっちが勝てるのか【結論:勝てるほうは無い。違うのは「負け方の形」】
先に答えを書きます。スロットとパチンコ、どっちが勝てるかという問いへの答えは「勝てるほうは無い」です。どちらも長く続けるほどマイナスに寄ります。違うのは勝ちやすさではなく、負け方の形です。根拠は3つ、すべて遊技機規則の条文から出てきたものです。
- 出玉率の上限は両者とも100%を超えており、下限は両者とも100%を下回っている。つまり規則そのものは、プラスに収束することを保証していない
- 短期区間の許容幅は両者とも「1/3超〜2.2倍未満」で完全に一致している。「短期なら勝てる」は、パチンコにもスロットにも等しく設計されている
- 違うのは規制の軸。パチスロは「遊技回数」で、パチンコは「試射試験の時間」で性能を測られている
パチンコとスロットのどっちが儲かるか、という言い方で検索している人も多いはずです。規則の側には「儲かる側」を作る意図がそもそも書かれていません。書かれているのは、どこまで出してよくて、どこまでなら出さなくてよいか、という幅だけです。
使う数字の出どころも先に宣言しておきます。e-Gov法令検索・遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則(昭和60年国家公安委員会規則第4号)の条文本文(取得日2026年8月9日)、警察庁の解釈基準通知、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則、公的統計。この4種類だけです。
逆に、よく見かける「パチンコの還元率83.7%、パチスロの還元率86.1%」は使いません。複数のサイトが同じ数値を載せているのに、どのサイトも出典を書いていませんでした。パチンコの還元率に公式値は存在しません。辿れない数字を土台にすると、比較そのものが嘘になります。
クズ管理人「どっちが勝てるか」を調べてる時点で、もう打つ前提になってる。自分もそうだった。10年間ずっと「選び方さえ間違えなければ」って思ってた。
遊技機規則の別表で並べた出玉率、下限は両者で完全に一致していた
ここが記事の中心です。パチスロは別表第5、パチンコは別表第4に出玉率の規定があります。同じ表に並べます。
| 区間 | パチスロ(別表第5(1)ロ) | パチンコ(別表第4(1)ロ) |
|---|---|---|
| 短期 | 400遊技で 1/3超〜2.2倍未満 | 試射試験1時間で 1/3超〜2.2倍未満 |
| 中期 | 1,600遊技で 2/5超〜1.5倍未満 | 試射試験4時間で 2/5超〜1.5倍未満 |
| 長期 | 6,000遊技で 1/2超〜1.26倍未満 | 試射試験10時間で 1/2超〜4/3(約1.333)倍未満 |
| 超長期 | 17,500遊技で 3/5超〜1.15倍未満 | 対応する規定なし |
| 役物比率 | 6,000遊技で7割以下(第1種特別役物は6割) | 10時間で7割以下(役物連続作動は6割) |
条文そのものも置きます。まずパチスロ側、別表第5(1)ロ(リ)です。
(ホ)に規定する試験を6,000回行つた場合において、獲得する遊技メダル等の総数が、投入をした遊技メダル等の総数の2分の1を超え、かつ、1.26倍に満たないものであること
次にパチンコ側、別表第4(1)ロ(ホ)です。
設定ごとに、遊技球の試射試験を10時間行つた場合において、獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の2分の1を超え、かつ、3分の4に満たないものであること
読み取れること①:下限が両者で完全に一致している
短期の1/3、中期の2/5、長期の1/2。この3つの下限が、パチンコとパチスロで1つも違いません。規則は「出さなすぎる台」を、両方に対してまったく同じ強さで禁じています。どっちが優遇されている、という話ではありませんでした。
読み取れること②:上限が違うのは長期区間だけ
短期も中期も、上限は2.2倍と1.5倍で一致します。差が出るのは長期だけで、パチスロが1.26倍未満、パチンコが4/3倍(約1.333倍)未満。ここだけパチンコが少し緩い。またパチスロにある17,500遊技の超長期区間(3/5超〜1.15倍未満)に相当する規定が、パチンコ側にはありません。
この差を「だからパチンコのほうが勝てる」と読むのは早すぎます。上限が緩いのは上に振れる余地が大きいというだけで、下限は同じ1/2のままだからです。
読み取れること③:区間が長くなるほど許容幅が狭まる
上限だけを縦に追ってください。220%、150%、126%または133%、115%。区間が長くなるほど、上に振れてよい幅が確実に狭くなっています。パチスロ・パチンコ共通です。
つまり長く打つほど「勝てる余地」は構造的に消えていく。短期なら2.2倍まで許されているのに、6,000遊技まで引き延ばすと1.26倍が天井になり、下限は1/2のまま置かれ続けます。パチスロとパチンコの期待値を語るなら、比べるべきは機種同士ではなくこの絞られ方です。上限は100%超だが下限も100%未満。規則はプラス収束を保証していません。ここを保証していると勘違いしたまま座り続けたのが、自分の10年でした。
パチンコとスロットの違いは「規制の軸」、回数で縛るか時間で縛るか
表をもう一度見ると、左右で単位が違います。パチスロ側は400・1,600・6,000・17,500という遊技回数、パチンコ側は1時間・4時間・10時間という時間。パチンコとスロットの違いを一言でまとめるなら、ここが一番深い違いです。
パチスロは1回の遊技が明確に区切られています。メダルを入れてレバーを叩き、リールが止まる。だから「何回まわしたか」で測れます。パチンコは玉が連続して発射され続けるので、1回という区切りが作りにくく、「何時間打ったか」で測るしかない。条文から読み取れるのはここまでで、これ以上の立法趣旨は推測になるので書きません。
軸が違う以上、両者の数字を単純に横並びにできません。6,000遊技と10時間は、どちらも「長期」と呼ばれていますが同じ長さではない。よく見る時給比較が成立しないのは、この時点ですでに決まっています。
「パチンコには上限が無いから青天井」は誤り
パチスロには2,400枚という上限があるがパチンコには無いから青天井だ、という説明をよく見ます。正確ではありません。まず前提として、この2,400枚は遊技機規則に書かれている数値ではありません(規則本文に存在しないことは後の章で検索結果とあわせて示します)。そのうえで、パチンコにも出玉性能の上限はあります。ただし形が違う。
別表第4(1)ヘ(リ)は、役物連続作動装置の1回の作動で特別電動役物が連続作動する回数の合計をN、最大入賞数の最大値をR、1個入賞したときに獲得できる球数の最大値をS、作動確率をMとしたうえで、M×N×R×S ≦ 10 という積の式で縛っています。一本の数字ではなく、掛け算の結果で抑える形です。周辺の上限も同じ別表第4に並んでいます。
- ヘ(ト):役物連続作動装置が作動していない場合、大入賞口の1回の開放時間は通じて1.8秒以内
- ヘ(チ):役物連続作動装置が作動している場合、1回の開放時間は通じて30秒を超えない
- ヘ(ヘ):特別電動役物に係る最大入賞数はおおむね10個を超えない
- ト(チ):作動確率の高い値と低い値の比率が10倍を超えてはならない
- ホ(ロ):普通電動役物の1回の作動による開放時間は通じて6秒を超えない
1.8秒、30秒、10個、10倍、6秒。この積み重ねで出玉性能が抑えられています。パチスロの「差枚何枚まで」という一本の線とは規制の形式そのものが違うので、「上限があるほう」「無いほう」という比べ方が成立しません。
なお1回の入賞で得られる数の上限は、両者とも15で揃っています。パチンコは1個入賞につき15個を超えないこと(別表第4(1)ロ(イ))、パチスロは1回の入賞で15枚を超えず、かつ使った枚数の15倍を超えないこと(別表第5(1)ロ(イ))です。
1時間でいくら台を通過するのか、法令だけで計算できるのはパチンコだけだった
パチンコとスロットの収支を比べたい人が本当に知りたいのは「1時間でいくら溶けるのか」だと思います。法令の数値だけで出そうとして、片方しか出ませんでした。その過程をそのまま書きます。
パチンコ側は法令だけで時速が出る
別表第4(1)イ(ロ)に、発射性能の上限が書かれています。
1分間に100個を超える遊技球を発射することができるものでないこと
この「1分間」に抜け道が無いことも、警察庁 丁保発第102号「技術上の規格解釈基準について(通知)」(令和6年8月23日)で確認できます。
「一分間」とは、一切の延長のない1分間をいうものであると解する。(中略)発射装置が、任意の連続する1分間において100個を超える遊技球を発射する性能を持つものである場合には、技術上の規格に定められていない遊技球の発射を行うことを可能とする性能を持つものであると解するため、当該発射装置の当該性能は、本規定に抵触する。
任意の連続する1分間、と書かれているので平均でごまかす余地がありません。ここに貸玉料金の上限を掛けます。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則の第36条第1項第2号は、ぱちんこ遊技機は玉1個につき4円、回胴式遊技機のうちメダルを使用するものはメダル1枚につき20円(いずれも消費税等相当額を加えた金額まで)と定めています。
| 計算 | 結果 |
|---|---|
| 100個/分 × 60分 | 6,000個/時 |
| 6,000個 × 4円(税別) | 24,000円/時 |
| 規則が想定する10時間フル稼働 | 60,000個=240,000円 |
税込の上限4.4円なら1時間26,400円、10時間で264,000円です。推計ではなく、規則の条文2本を掛け算しただけの数字になります。
パチスロ側は法令だけでは時速が出せなかった
同じことをパチスロでやろうとしました。1遊技あたりの金額までは出ます。規定数の上限は3枚(別表第5(1)イ(イ))、メダル1枚20円なので1遊技あたり最大60円。ここまでは法令です。
問題はその先で、1分あたりに何回まわせるかの上限規定が、規則本文に存在しませんでした。別表第5(1)の全文8,352文字を機械的に検索しましたが、「4.1」「ウエイト」「ウェイト」の出現はすべて0件です。
似ている条文はありますが、別物です。誤読しないよう並べておきます。
- 「すべての回胴の回転の方向及び速さは一定とし、また、その回転の回数は、1分間に80回転を超えるものでないこと」=これはリールの物理的な回転速度の規定であって、1分あたりの遊技回数ではありません
- 「すべての回胴の回転の速さが一定となつた後、30秒以内に停止するものでないこと」=これは自動停止までの下限時間であって、遊技ペースの上限ではありません
パチンコは法令だけで時速が出るのに、パチスロは出ない。時給で並べた比較表は、法令の数値だけでは作れませんでした。



片方の数字が出て、片方が出ない。これを「出せなかった」って書かずに埋めるのが、たぶん普通の記事なんだと思う。自分は埋めるほうを選ばなかった。
できる比較に切り替える:規則の「長期区間」を金額に換算する
1時間あたりで揃えられないなら、規則が自分で定めた区間そのものを金額に換算すれば同じ土俵に乗ります。
| 規則が定める区間 | 通過する金額(法令の数値のみで計算) |
|---|---|
| パチンコ 長期=10時間 | 60,000個 × 4円 = 24万円 |
| パチスロ 長期=6,000遊技 | 18,000枚 × 20円 = 36万円 |
| パチスロ 超長期=17,500遊技 | 52,500枚 × 20円 = 105万円 |
規則がパチスロの性能を確認している超長期区間では、105万円が台を通過する計算です。パチンコにこの区間の規定はありません。「パチスロのほうが危ない」という意味ではなく、性能を確認するために規則が想定している金額がこの桁だということです。軍資金という言葉で語られる金額とは桁が違います。
「2,400枚」「有利区間4,000G」「4.1秒ウェイト」は法令ではない
ここまで法令の数値だけを積み上げてきたので、線を引いておきます。パチスロを語るときに必ず出てくる数字のうち、いくつかは規則に書かれていません。
遊技機規則のXML本文を機械的に検索した結果がこれです。
- 「有利区間」の出現:0件
- 「指示機能」の出現:0件
- 「2,400」「差数」の出現:0件
- 別表第5本文での「4.1」「ウエイト」「ウェイト」の出現:0件
差枚2,400枚も有利区間4,000Gも4.1秒ウェイトも、規則本文には1文字もありません。調べた範囲では、日電協(日本電動式遊技機工業協同組合)の解釈通知や型式試験規程のレベルで扱われているもの、つまり業界の内規・自主規制という位置づけになります。
ただし正直に書いておくと、日電協の原文そのものは入手できていません。参照できたのは二次情報だけです(パチスロサミットの解説など)。「規則には無い」ことは自分で確認できましたが、「では何に書かれているのか」は確認できていません。
この区別が効く場面があります。仮に4.1秒を使えば、60÷4.1で約14.6遊技/分、1時間あたり約876遊技、金額にして約52,560円/時という数字が作れます。パチンコの24,000円/時と並べれば比較表が完成します。でもこれは法令の数値ではないので採用しません。数字が作れることと、その数字で結論を出してよいことは別です。
整理すると、規則が決めているのは出玉率・発射性能・貸玉料金・規定数・入賞上限。業界が決めているのが2,400枚・4,000G・ウェイト。同じ「決まっている」でも、決めている主体も変更のされ方も違います。
正直に書きます。この比較は構造的に非対称です
比較記事として一番書きにくいところを書きます。このサイトには、パチンコ側の実測データが1本もありません。
パチスロ側は自前のデータを持っています。12機種の設定1機械割を集めた結果は97.2〜98.5%で、設定6は111.0〜114.9%。そして設定1で100%を超える機種は12機種中0件でした(データ出所:P-Summa、P-WORLD、ちょんぼりすた、slobase、casinotopsonline および各機種の個別記事、収集日2026年6月3日)。
金額に直すと、1日8,000ゲーム × 3枚 × 20円で48万円が台を通過します。機械割が1%違えば1日の収支が4,800円動く計算です。設定1に座り続けた場合の1日の期待負け額は、8,000G × 3枚 ×(100% − 設定1機械割)で、最小が約7,200円(バーニングエクスプレス98.5%)、最大が約13,440円(ミリオンゴッド97.2%)です。
一方パチンコ側は、全102記事を機械的に走査しましたが「ボーダー」「回転率」「釘」「甘デジ」「ミドル」を扱った記事が0件でした。機種記事はすべてパチスロのものです。
理由は単純で、自分がパチンコ側を語れないからです。パチンコの期待値を組もうとして、数字が合わずに手が止まりました。他所から借りてくれば表は埋まりますが、それは自分が確かめた数字ではありません。だからこの記事のパチンコ側は、規則と公的統計だけで書いています。釘の話も回転率の話も1行も出てきません。



「どっちが勝てる」を比べる記事を書こうとして、自分がパチンコ側を語れないことに気づいた。それが一番の答えだった気もする。
出典なしの数字で両側を埋めた比較表は、見た目は完成していても比較としては機能していません。片側が空欄であることを見せるほうが、判断材料としては正確です。埋まっている表を疑うのは難しいですが、空欄なら「ここは分からないんだな」と読者が自分で扱えます。
「勝てるかどうかは立ち回りで変わる」という説明も、この記事は採りません。規則の下限が両者で一致し、区間が長くなるほど上限が絞られるという構造の話をしているからです。
「どっちが依存しやすいか」で選ぶ意味はない、46.5%対23.3%の誤読を正す
勝ち負けではなく「どっちが危険か」で選ぼうとしている人もいると思います。よく引用されるのが、令和5年度「ギャンブル障害及びギャンブル関連問題の実態調査」(久里浜医療センター実施・厚生労働省補助/調査時期2023年11月〜2024年1月/全国18〜74歳18,000人対象/有効回答8,898票・49.4%)の数字です。
依存が疑われる人(PGSI8点以上、n=129)が過去1年で最もお金を使った種目は、パチンコ60人(46.5%)、パチスロ30人(23.3%)、競馬12人(9.3%)。ここだけを見て「パチンコはパチスロの2倍危険」と読むのは誤読です。同じ調査には、一般(過去1年のギャンブル経験者 n=3,131)の内訳もあります。
| 種目 | 依存が疑われる者(n=129) | 一般の経験者(n=3,131) |
|---|---|---|
| パチンコ | 60人(46.5%) | 455人(15.0%) |
| パチスロ | 30人(23.3%) | 268人(8.9%) |
| 競馬 | 12人(9.3%) | 321人(10.6%) |
| 宝くじ | (本記事では未確認) | 1,613人(53.3%) |
一般の経験者の中でも、パチンコはパチスロより1.69倍(15.0÷8.9)多く選ばれています。そもそも打っている人数が違う。補正するとこうなります。
- パチンコ:46.5% ÷ 15.0% = 約3.10倍
- パチスロ:23.3% ÷ 8.9% = 約2.62倍
- 両者の比:3.10 ÷ 2.62 ≒ 約1.18倍
依存疑い者の中での「2倍」は、そもそもの人数の差でほとんど説明されてしまい、補正後に残る差は1.2倍程度です。
ただし、この補正計算は当サイトによる試算であって、報告書に書かれている数字ではありません。元になった実数はパチンコ60人・パチスロ30人という小標本で、報告書はこの2つの差について統計的な検定を行っていません。ですので「差はほとんど無い」とは断定できません。言えるのは、生の46.5%と23.3%を並べて2倍と読むのは誤りだ、というところまでです。
参加人口ベースで割ればいいのでは、とも思うかもしれませんが、それもできません。後述するレジャー白書はパチンコとパチスロを分けて集計していないためです。
同じ調査から、選ぶ側ではなく状況を把握する側で使える数字も拾っておきます。
- PGSI8点以上は年齢調整後で全体1.7%(95%信頼区間 1.4〜1.9%)。令和2年度の1.6%と統計的に有意な差は認められていない
- 年代別で最も高いのは40代の2.4%、次いで30代の2.1%
- 依存が疑われる人が1か月にギャンブルへ使う金額の中央値は6万円(一般は9,000円)
- 本人や家族の申請で入店を制限できる仕組みの認知度は、全体19.3%、PGSI8点以上でも29.6%
最後の1行が個人的にはいちばん重い。困っている側でも7割が、止める仕組みの存在を知らないまま打っています。どっちが危険かを比べる前に、こちらを知っているかどうかのほうが効きます。
初心者はパチンコとスロットのどっちを選ぶべきか、第3の答えは「どちらも選ばない」
初心者はどっちがいいか、という聞き方で来た人にも答えを渡します。その前に、打っている人の平均を公的統計で確認しておきます。
| 指標 | レジャー白書2026速報版(2025年実績) | レジャー白書2025(2024年実績) | レジャー白書2024 |
|---|---|---|---|
| 参加人口 | 速報版に記載なし | 690万人(+30万人) | 660万人 |
| 参加率 | 7.4%(+0.3pt) | 7.1%(+0.3pt) | 6.8% |
| 年間平均費用 | 9万3,000円(+3,100円) | 8万9,900円(▲1万9,100円) | 10万9,000円 |
| 年間平均活動回数 | 25.5回(▲5.5回) | 31.0回(▲0.2回) | (—) |
| 市場規模 | 速報版に記載なし | 16.2兆円(+0.5兆円) | (—) |
年度を書かないと比較そのものがずれます。最新は2026年7月16日公表の「レジャー白書2026」速報版で、これが示すのは2025年の実態です(日本生産性本部 余暇総研/2026年2月のネット調査・有効回答3,279人。参加率7.4%・年間平均活動回数25.5回・年間平均費用9万3,000円。出典:日本生産性本部の公表ページ)。ただし速報版には参加人口と市場規模が載っていません。したがって690万人・16.2兆円はレジャー白書2025が示す2024年の実態の値のままで、2025年分は白書本体(例年10月末発行)を待つ必要があります。8万9,900円も同じく2024年の実態です。さらに他所でよく見る660万人・6.8%・10.9万円は白書2024の値です。1世代古い数字がそのまま流通しているので、引用元の白書の年号と、その白書が示す実態の年の両方を必ず確認してください(参照:グリーンべると、P-WORLDニュース(遊技通信))。
そして白書はパチンコとパチスロを分けて集計していません。「パチンコ」という1カテゴリです。だからこの690万人から、どちらの人口が多いかは出せません。できるのは単純な割り算だけで、2024年の実態なら年間8万9,900円 ÷ 31.0回 ≒ 1回あたり約2,900円、2025年の実態なら9万3,000円 ÷ 25.5回 ≒ 約3,647円。行く回数は5.5回減ったのに、1回あたりの負担は約26%重くなっています。これ以上の推計はしません。



9万円って年間の平均。自分は900万だった。平均の話をされても自分は平均じゃなかった、って人にこそ読んでほしい。
条文から出てくる答え
どちらを選んでも、長く続けるほど規則が許す上限は狭まり、下限は100%を割ったまま置かれ続けます。短期の許容幅が両者で同じである以上、「最初のうちは勝てる」という体験も両方に等しく起こる。つまり最初に勝ったかどうかは、選んだ側の優劣を何も教えてくれません。
だから「初心者はどっちを選ぶべきか」への答えは、どちらも始めないです。まだ始めていない状態でこの記事にたどり着いたなら、それが一番安く済む位置にいます。比較を続けるより、比較から降りるほうが利益が大きい。攻略の話をここに書かないのも同じ理由です。
すでに打っている人には、どちらを打つかの最適化ではなく、やめ方のほうを渡します。自分の場合、比較を続けた10年の結果が借金900万円でした。
まとめ:パチンコとスロットのどっちが勝てるかは、規則が決めていなかった
遊技機規則の条文だけで比較した結果を、5つに畳みます。
- 出玉率の下限(1/3・2/5・1/2)は両者で完全に一致。規則が決めているのは勝ち負けではなく振れ幅
- 短期の許容幅は両者とも1/3超〜2.2倍未満。「短期なら勝てる」はパチンコにもスロットにも等しく設計されている
- 違うのは規制の軸(パチスロ=遊技回数/パチンコ=試射時間)と、長期の上限(1.26倍と4/3倍)、そしてパチスロだけにある17,500遊技の超長期区間
- 1時間あたりの投入金額を法令だけで出せるのはパチンコだけ(100個/分 × 4円で24,000円/時)。パチスロには1分あたりの遊技回数の上限規定が規則本文に無い
- どっちが依存しやすいかで選ぶ意味はない。46.5%対23.3%は参加者数の差でほぼ説明される(ただし小標本のため、差の有無は断定できない)
確認できなかったことも、そのまま残します。パチンコの還元率の公式値は存在しませんでした。4.1秒ウェイトと2,400枚の一次資料(日電協の原文)には辿り着けませんでした。自サイトにはパチンコ側の実測データがありません。埋まらなかった欄は、埋めずに置いてあります。
次に読むなら、この2本です。
※本記事はギャンブルを推奨するものではありません。法令・統計の解釈は執筆時点(2026年8月9日)の公開資料に基づく一般情報であり、個別の判断を保証するものではありません。
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